この記事の目次
スイングが安定しないと打てない
野球におけるバッティングは楽しい反面、難しいですね。
打率3割を残せば好打者だと言われますが、そんな打者でも7割は打ち取られるわけですから。
バッティングは初心者にとってハードルが高く感じる分野ですし、野球経験者でも苦手な人は沢山います。
バッティングはスイングが安定しないと打てません。
初心者・経験者に関わらず、バットを握る手に力が入ってしまうとスイングが安定しません。力を抜けと言われても、なかなか出来ないですよね。
今回の記事は、そのような人が飛躍的にスイングが安定する打ち方を解説したいと思います。やるべきことは1つだけですので、体の小さいお子さんでも有効な方法です。
< このような方に適した記事です >
- 野球をはじめたばかりの初心者の方
- バッティングが苦手な野球経験者
- 子供が野球をはじめたが、何を教えたらよいか分からない親御さん
- 野球をほとんどやったことがないのに、少年野球の監督やコーチになってしまった方
バットを肩に乗せて打つ
簡単に、そして飛躍的にスイングを安定させる方法は以下の通りです。
構えた段階からバットを肩に乗せておき、その状態で投手の投げるボールにタイミングを合わせ、スイングするだけです。
もう少し具体的に書くと以下のようになります。
- バットを肩に乗せて構える
- このときバットを持つ手に力を入れない
- 振り出すときは腰を回す。バットを持つ手に力を入れない
- 打者の胸が投手に正対したら、腕に力を入れて伸ばすようにバットを振る
簡単でしょ?
『なぜ、これだけでスイングが安定するようになるのか?』その理由を以下に説明したいと思います。
力を抜いて構えることができる
これはバッティングに関わらず、どんなスポーツにも言えることですが『力を入れる』『力を抜く』この使い分を覚えると技術は飛躍的に向上します。
その理由は力を抜かないと、力を入れることができないからです。
バッティングでも力を抜いておかないと、ボールを打つとき(インパクトのとき)に力を入れることができないんです。
『良いスイングは力を抜いて・・・』と頭で理解していても、出来ない人もいますよね。
それはなぜか?
その答えは『バットが重い』からです。
重いバットを手で支えるわけですから、手や腕に力が入るのは当然なんです。
野球をはじめたばかりの初心者、特に体の小さな子供はまさにそう。
肩にバットを置けば、重いバットを手で支える必要がありませんから、簡単に力を抜くことができるのです。
参考
参考に以下の動画をご覧下さい。
ノッカー(ノックを打つ人)は打つ前に一旦バットを肩に置いていますよね。この瞬間、力を抜いているんですよ。
特にノッカーは、意図した打球を打つ必要があるので、繊細なバットコントールが要求されます。
力が入りっぱなしだと、上手く体が使えないだけでなく、無駄な体力も消費してしまうのです。
下半身主導のスイングができる
先程『重いバットを手や腕で支えようとするから、腕に力が入って当然』と書きました。
だったら、軽いバットを使ったらいいんじゃないの?
このように考える人もいるのではないでしょうか?
確かにバットを軽くすれば、腕の力で簡単にバットを振ることが出来ます。しかし簡単に振れるからこそ、腕の力に頼った打ち方である手打ちやドアスイングになり易いのです。
野球経験が長くてもバッティングが苦手な人に多いパターンですね。
バットを肩に乗せて力を抜いた状態で腰を回せば、それはすでに下半身主導のバッティングになっているのです。
いまいちイメージが湧かない人は、身の丈にあっていない重いバットを振ってみて下さい。中学生や高校生、大人の場合はグラウンド整備に使うトンボやレーキでもいいです。
重いものを振ろうとすると、自然に腰が先に回ってから重いバット(トンボやレーキ)が遅れてきます。
これこそが理想の打ち方であり、下半身主導の打ち方なんです。
小さい子供に重めのバットを振らせても、同じような振り方をするんですよ。
人間は腕だけで振れないものを振ろうとすれば、本能的に力を出せる振り方をするものなんですよね。
バットを肩に乗せて振った時、バットの出が遅く感じる人もいると思います。
そのような人は、普段のスイングが間違いなくドアスイングになっていますので、この打ち方は効果的だとお考え下さい。
トップの位置が固定されスイングの軌道が安定する
これは言うまでもありませんね。肩にバットを乗せているわけですから、いつも同じ位置にトップがあり、振り出し位置は固定されます。
振り出し位置が固定されれば、スイングの軌道も安定します。
このとき、
真ん中は振りやすいけど、外角低めや内角高めが振り辛いんだけど・・・
と感じる人もいると思います。
細かい話をすると、色々なコースに対応するにはコツが入ります。
内角や外角に対応するためにはウィービングと言われる体の使い方で対応します。
高めや低めに対してはバットの角度(ヘッドを立てる、下げる)で対応します。
しかし最初はこんなことは気にしなくてOK。真ん中だけしか打てないと思ったら、真ん中だけを待って打てばいいんです。
真ん中が打てるようになれば、徐々に打てる範囲を広くすればいいだけですから。
インサイドアウトスイングができる
下半身を先に回し、最後に腕を使ってバットを振りますので、必ずインサイドアウトスイングになります。
さらに、バットを肩に乗せておくと必然的に慣性モーメントを小さくできますので、スイングスピードは速くなります。
スイングスピードが速くなれば、ボールを長く見れる時間がとれますし、打ったときの打球も速くなります。
参考記事
インサイドスイングの細かい説明は、こちらの記事にまとめてあります。
参考記事
慣性モーメントの詳しい解説は、こちらの記事にまとめてあります。
デメリットは深いトップを作れないこと
デメリットとしては浅いトップになってしまい、深いトップが作れないことが挙げられます。
実際は、バットを肩に乗せて振る場合でも深いトップは作れます。
しかし、この段階では気にしない方が良いです。
と言うのも、深いトップを作ることに意識を取られて腕に力が入ってしまえば、これまで挙げたメリットが吹き飛んでしまうからです。
ちょっとマイナーチェンジをすることで深いトップは作れますから、バットを肩に乗せて打てるようになってからでも十分です。
どうやったら深いトップを作れるかは、以下の記事にまとめてありますのでご参考に。
最後に
冒頭にも書きましたが、バッティングは楽しい反面、難しく感じることもあるでしょう。
だからこそ、少しでも打てるようなると野球がとても楽しくなりますし、何より強い打球を打つことはとても気持ちがいい。
その積み重ねが、どんどん野球にのめり込む要素になります。
今回の記事がそのような助けになり、少しでも打てるようになれば幸いです。