この記事の目次
2017年上半期のスキャルピングを振り返る
2017年も半分が終りましたので、私のメイントレードであるスキャルピングについて振り返りたいと思います。
感覚的には、私がやっているスキャルピングをやるにあたって、1月を除いてボラティリティが足りないと感じることが多かったです。
それゆえ、トレード数が減り、利益を積み重ねることが出来ませんでした。
良い言い方をすれば、2月~6月はひたすら我慢し、無駄打ちとなるトレードを極力避けてきたと思います。
※私がスキャルピングをやるときの対象通貨はドル円のみです。
次に、2016年上半期と2017年上半期の取引結果を比較してみたいと思います。
2016年と2017年上半期取引結果の比較
2016年 | 2017年 | |||||||||
平均ボラ | 勝 | 負 | 損益 | PF | 平均ボラ | 勝 | 負 | 損益 | PF | |
[pips] | [pips] | [pips] | [pips] | |||||||
1月 | 123.1 | 37 | 43 | 10 | 1.214 | 154.9 | 154 | 201 | 100 | 1.485 |
2月 | 151.0 | 47 | 47 | 41 | 1.548 | 106.1 | 35 | 53 | -8 | 0.849 |
3月 | 113.0 | 12 | 15 | 5 | 1.230 | 91.4 | 5 | 8 | 1 | 1.409 |
4月 | 124.7 | 46 | 39 | 53 | 2.099 | 85.9 | 4 | 2 | 2 | 2.356 |
5月 | 98.5 | 11 | 6 | -1 | 0.890 | 83.7 | 11 | 15 | 5 | 1.411 |
6月 | 150.6 | 67 | 79 | 77 | 1.798 | 87.1 | 8 | 12 | 1 | 1.035 |
合計 | 220 | 229 | 185 | 1.620 | 217 | 291 | 101 | 1.340 |
※平均ボラ=ドル円のボラティリティ平均値
考察1 ボラティリティが減り、損益も減った
2017年は2016年と比べて、ボラティリティが下がっている結果となっています。
昨年は月平均で100pips以上あったのが5ヶ月に対し、今年1月の1ヶ月のみに留まっています。
同時に上半期の損益も昨年の+185pipsから、+101pipsと減収となりました。
約45%の減収ですから、大きいですね。
私のスキャルピングは強い動意に対し、順張りで攻めるスタイルなので、ボラティリティがあったほうが強いと思っていますが、結果もそれを示していると思います。
結果をみると、私は月平均120pips以上のボラティリティがあると安定して利益を上げています。
逆に120pipsに満たないボラティリティしかない場合は、不安定な結果となっていますね。
ボラティリティが足りていないとトレード数が極端に減ってしまい、まともな利益をあげることが出来なくなってしまいます。
比較結果から、私のスキャルピングで利益をあげるためには、強い動意が必要があることがわかります。
考察2 意外にもトレード合計数は増えた。理由は・・・
個人的に、昨年に比べてトレード数は激減していると思っていましたが、意外にもトレード合計数は増えていました。
ただ、これは1月にトレードを数多くやっただけで、2月以降に限れば激減しています。
2016年2月~6月末のトレード数 369回
2017年2月~6月末のトレード数 153回
2月~6月末のトレード数が昨年の半分以下ですので、激減していることが分かります。
これは、今年の2月~6月のボラティリティが120pipsを下回り、かつ、3月~6月は100pipsにすらボラティリティが届いていないことが原因だと思います。
また、大きく動いたとしても、基本的に私がトレードしないNY時間が多く、監視している東京・欧州時間に大きく動くことが少なかったことも、トレード回数が減った要因だと思います。
ただ、この結果をポジティブに考えると、ボラティリティが高い得意な相場環境ではトレード回数が多く、積極的に利益を狙いにいき、ボラティリティが低い苦手な相場環境ではトレードを控え、無駄打ちを避けたとも言えます。
考察3 勝率が低下した
勝率は昨年の49.0%に対し、42.7%と低下してしまいました。
特にボラティリティが足りないと感じた今年の2月~6月は以下のような結果です。
2月~6月の損益は『何とかマイナスになっていない』程度なもので、通算損益に寄与していませんね。
勝率も上半期平均より低いです。
それに加えて、不満なのは1月の勝率です。
損益こそ+100pipsですが、勝率は43.3%と低いです。
PF(プロフィットファクター)は1.485ですので、それなりに利大損小のトレードは出来ていると思いますが、無駄なトレードも多かったです。
これは、ある程度大きなボラティリティのある相場に対し、強引に攻めたトレードが多かった結果だと思っています。
逆に言えば、大きなボラティリティに助けられて、結果的に利が大きく乗るトレードが多くあったので、損益はプラスになったと言えます。
振り返ると、勿体無い一ヶ月だったのではないでしょうか。
私のスキャルピングの勝率はトータルすると5割位です。
気持ち悪いくらいに50%に寄ってきます。
まぁ、私の場合は、エントリー後に逆行⇒即損切り、エントリー後に動きが止まる⇒即損切り、ですので勝率には拘っていません。
それでも、勝率が平均値を割ると言うことは、まだまだ無駄なトレードがあると言えるでしょう。
ボラティリティが低いときにはトレード数は減っていますので、ある程度はリスクを回避していると思いますが、それでも低い勝率が無駄なトレードが多いことを示しています。
今後は強い動意に対し、もっと慎重に見極める必要がありますね。
考察4 PF(プロフィットファクター)の低下
今年の上半期はPFも昨年に比べて低下しました。
PF(プロフィットファクター)とは・・・
総損失に対する総利益の比のこと。
例えば、総損失10万円、総利益11万円の場合、つまり損益が1万円の場合のPFは11/10=1.1となる。
別にシステムトレードをやっている訳じゃないんで、特別PFの数値にこだわっている訳ではありませんが、『どれだけのリスクを受け入れて利益を取っているか』を示す指標として、参考にしています。
PFが低下した原因としては、やはり勝率が下がって無駄な損失が増えたことがあげられると思います。
昨年に比べてトレードが増えた分だけ、損失が大きくなったような感じの結果です。
2017年下半期に向けて
去年と今年の上半期のトレード結果を比較しましたが、まとめると以下のような感じでしょうかね。
①は自分でコントロールできない外的要因です。
ひたすら我慢するしかありません。
もちろん、我慢し続けても現状のボラティリティが大きくなる保証はありませんし、今後はもっと狭まる可能性もあります。
それでも、我慢するしかありません。
このトレード手法をやる限りは、強い動意が必要なのは明らかですからね。
②は自分の問題ですね。下半期は上半期以上に『無駄なトレードは一文の得にならない』と肝に銘じて、トレードと向き合う必要がありそうです。
特に、高いボラティリティが続いている相場環境では、多少のミスを取り返すチャンスが数多くありますが、今のように低いボラティリティが続く相場では、挽回するチャンスはそうはありません。
ですので、少ないミスでも月間損益、年間損益に影響を与えることになります。
だからこそ、慎重なエントリー=動意の見極めが重要になってくると思います。
今回、2016年と2017年の上半期をトレード結果から比べてみました。
実際、年によって相場環境は全く異なりますから、単純に比較は出来ません。
でも、得意な相場環境でやるべきことをやっているのか、難しい相場環境で避けるべきリスクを避けているのかを客観的に評価することは出来ると思います。
どんなトレード方法や手法でも、『利益を積み重ねる、損失を出来るだけ避ける』ことは共通です。
利益獲得を優先するのか、リスクを限りなく避けるのかは、人により違いがあるでしょうが、そのバランスが崩れれば、遅かれ早かれ退場に近づきます。
そのバランスに対して敏感になることは、トレーダーにとって結構重要なことだと思っています。