2024年4月のトレード収支
- スキャルピング + 0pips
(2024年トータル +12 pips)
2024年4月はノートレード。
ついに日銀砲が炸裂しましたね。4月29日も当然チャートを見ていましたが、一時160円を超える挑発的な急騰は介入の可能性を感じさせるには十分な値動きでした。ここで介入が無かったら一気に円安が進んだかもしれませんし、「やっぱり介入したか!」と思った人も多かったんじゃないですかね。
さらに5月2日の早朝、これまた介入と思われるドルの急落がありました。FOMC後であり、虚を突かれたトレーダーも多かったんじゃなかいと思われます。さすがにドル円相場のボラは高くなっており、FX界隈も賑わっている印象です。
私はスキャルピング専門ですので、今のような高いボラのある相場環境はウェルカムです。ただ、介入後のかき乱された相場環境に関しては話が別であり、ちょっと慎重になる必要があると思っています。と言うのも、全体の流れが掴みにくく、突発的な値動きに翻弄されやすからです。明確な方向感が見えない(見えにくい)相場環境だと、切って切られてと言った展開になることも多く、トレードで疲弊される割に大きな利益にならないことが多いんですよね。
5月の展望
5月3日に発表のあった米雇用統計が予想より悪い結果だったこともありドルが急落。その前にあった(と思われる)市場介入も相まって、ドル円相場は値動きの荒い展開が続いています。
4月後半にジリジリと円安が進んでいた際、
- 適切なドル円レートは1ドル130円くらいだ!
- 日米の金利差が解消されない限り、今後も円安トレンドは変わらない!
といったコメントがネットにありふれていました。
「適切なドル円レートは1ドル130円」って値ごろ感ですよね?
だって、実際に1ドル130円くらいのときは「適切なドル円レートは1ドル120円くらいだ!」って声をよく聞きましたし、1ドル120円くらいの時は「適切なドル円レートは1ドル110円くらいだ!」といった声をよく聞きましたから。この感じだと、実際のドル円レートが170円になったら「適切なドル円レートは150円だ!」という声が強くなるのは目に見えています(笑)
結局、こういった考え方って、単なる「値ごろ感」なんですよね。比較対象がちょっと前のレートなだけで、根拠があるわけじゃない。
それと同じく「日米の金利差が解消されない限り、今後も円安トレンドは変わらない!」もおかしな話です。金利差があるかぎり、無限に円安が進むんですかね?そんなわけないだろ(笑)
金利に対し、ふわっとした知識しかないからこんな考え方になるんです。
金利とはマネタリーベースの調整に用いられるもの。と言うことは、日本には日本のマネタリーベースがあり、アメリカにはアメリカのマネタリーベースがある。為替レートを突き詰めて考えると「通貨の交換比率」に他ならず、言い換えると「マネタリーベースの比率」となるのです。
ちなみに最新のデータ(2024年3月)からマネタリーベース比率を計算すると、1ドル113.24円。これがドル円の金利差から計算できる適正値となります。ただし、実際の為替レートがこれに一致するかと言えば、必ずしもそうなりません。実際、ここ数年は乖離しっぱなしですし。
現在の為替相場は、需給にくらべて金融取引の規模が数倍も大きいと言われておりますし、このあたりが為替相場のボラを大きくしていると考えられます。いずれにしても、「金利差が解消されない限り、今後も円安トレンドは変わらない!」といった考え方は間違いであり、危険な考え方だという認識は持っておいた方がいいでしょう(安易なドル買い→長期保有など)。
5月のドル円相場も難しい展開になりそうですが、適度なボラがあるので方向感さえ見えればスキャルピングで攻めるチャンスがあると考えいます。ドル円の適正値から見れば一気に円高が進んでもおかしくありませんし、引き続き円安マインドが続く可能性もあるでしょう。これらを考慮すると、ある程度の方向感が見えてから仕掛ける方が勝てる可能性が高くなると思います。