今回は「Xiaomi Smart Band 9 Pro」のレビューをしたいと思います。「Xiaomi Smart Band 9 Pro」は2024年に発売されたXiaomiスマートバンドシリーズのPro版であり、大まかな特徴は以下の通りです。
- 1.74インチAMOLEDディスプレイ(最大輝度1,200nits)
- 60Hzのリフレッシュレート
- 適度な重量感で一日中装着していても気にならない着け心地
- 大容量バッテリーで21日間の連続使用が可能
- 150以上のスポーツモードを搭載し、多くの運動トラッキングが可能
- GPSを内蔵し、アウトドアアクティビティに最適
- 心拍数・血中酸素レベル・ストレス・睡眠・女性の健康管理等の健康モニタリングが可能
- 5ATMの防水性能
- お手頃価格(9,280円)
- 文字盤は200種類以上
Pro版はXiaomiスマートバンドの中でハイエンドに位置する機種ですが、スペックを見比べてみても「形状以外に無印版と何が違うの?」と感じる人も多いのではないでしょうか。いまいち性能差がどこにあるか分かり難いですからね。
この記事では、
- 「Xiaomi Smart Band 9 Pro」は無印版と何が違うのか?
- 価格に見合う価値はあるのか?
- どのような文字盤が使えるのか?
に焦点を当てて、細かくレビューしたいと思います。また、使用可能な文字盤も一挙に紹介しますので、参考になれば幸いです。
この記事の目次
「Xiaomi Smart Band 9 Pro」の基本スペック
まずは「Xiamio Smart Band 9 Pro」の基本スペックから。
| メーカー | Xiaomi |
| 品番 | Smart Band 9 Pro |
| 発売年 | 2024年 |
| 画面サイズ | 1.74インチ |
| 本体サイズ | [長さ]43.27mm [幅]32.49mm [厚み]10.8mm |
| 対応OS | Android・iOS |
| ディスプレイ | 有機EL(AMOLED) |
| 解像度 | 336×480 |
| 電源 | 充電式(有線) |
| 充電時間 | 約75分 |
| 電池容量 | 350mAh |
| 駆動時間 | 最大21日間 |
| 重量 | 24.5g (ストラップを除く) |
| センサー | 加速度計 ジャイロスコープ 電子コンパス 光学式心拍計 パルスオキシメータ 環境光センサー |
| 防水性能 | 5ATM |
| GPS | 〇 |
| ヘルスサポート | 日々の活動記録 心拍数モニタリング 血中酸素モニタリング 睡眠モニタリング ストレスモニタリング 月経周期リマインド 深呼吸トレーニング |
| 運動トラッキング種類 | 150以上 |
| 便利機能 | 音楽コントロール アラーム タイマー ストップウォッチ フラッシュライト 天気 タスク スマホを探す 世界時計 カメラ(シャッター)※1 イベント※2 ※1 一部のモデルのみ対応 ※2 Xiaomi/Redmiの デバイスのみ対応 |
| 対応アプリ | Mi Fitness |
外観レビュー

本体カラーは全部で4色です。
- オブシディアンブラック
- ローズゴールド
- ムーンライトシルバー
- クリームホワイト
上の画像は「ムーンライトシルバー」です。無印版の「Xiaomi Smart Band 9」や「Xiaomi Smart Band 10」のグレイシャーシルバーと同じような色合いであり、簡単に言えば「ライトグレー」ですね。落ち着いた色合いなので、個人的には好みです。バンドの素材はTPU(熱可塑性ポリウレタン)。適度な弾力があって手首にフィットしつつ、手触りはサラサラしています。一日中着けていても全く負担になりません。

本体はアルミ合金フレームを採用。艶消しで余計な光沢感が無く、上質な雰囲気を醸し出しています。ムーンライトシルバーのフレームは落ち着いたシルバーとなっており、老若男女を問わず使いやすいデザインだと思います。

ディスプレイは1.74インチのAMOLED(アモレッド)です。最大輝度は1,200nitsで明るさ自動調整機能にも対応。リフレッシュレートは60Hzですのでヌルヌル動きます。
解像度は336×480ピクセルであり、画素密度は337ppi、画素ピッチは0.075mmとなります。画素密度とは1インチあたりのドット数のことで、この数値が大きいほどきめ細やかで鮮明な表現ができます。スマホで言えば、6インチFHDの画素密度367ppi・画素ピッチ0.069mmくらいですので、これに近い解像度と言えば分かり易いでしょうか。

形状はXiaomi Smart Bandシリーズ恒例のラウンドエッジを継承。滑らかにフリックでき操作感は良好です。またディスプレイカバー素材には2.5D強化ガラスを採用しています。

バンドはワンタッチで取り外しが可能です。Xiaomi純正バンドだけでなく、サードパーティ製バンドも多数販売されており、お好みのバンドに変更することができます。

本体裏のボタンを押しながらバンドを引けば簡単に抜けるようになっています。特別な工具は必要なく素手で大丈夫。バンドを取り付ける時は、そのまま付けるだけでOKです。

本体裏中央にあるのが心拍数・血中酸素測定用のセンサーです。若干突起していますが、押し付け圧を感じることはありません。

重量はバンド込みだと40gでした。「Xiaomi Smart Band 9」や「Xiaomi Smart Band 10」の重量はバンド込みで27gでしたので、それらと比べて13g重いことになります。実際に使ってみた感じとしては「適度に重さを感じる程度」であり、決して「重い」とは思わないです、

充電は専用のケーブルで行います。充電ケーブルは「Xiaomi Smart Band 9」と同じです。Xiaomi Smart Band 9」を持っている人であれば、そのまま流用が可能ですね。ちなみに「Xiaomi Smart Band 8」「Xiaomi Smart Band 9 Active」「Xiaomi Smart Band 10」の充電ケーブルも共通です。複数の端末を持っている人であれば、使いまわせたり予備にまわせますので、共通化はありがたいですね。
ヘルスケアトラッキング機能
ヘルスケアトラッキング機能は以下のものがサポートされています。
- 日々の活動記録
- 心拍数モニタリング
- 血中酸素モニタリング
- 睡眠モニタリング
- ストレスモニタリング
- 月経周期リマインド
- 深呼吸トレーニング
日々の活動記録
日々の活動記録として、消費カロリー・歩数・中高強度の身体活動(分)などが記録されます。もちろんスマホアプリ「Mi Fitness」でも確認可能です。スマホの方が見やすく情報も集約されているので、私はスマホでのみチェックします。

心拍数モニタリング

心拍数は任意のタイミングで測定可能です。連続モニタリングにも対応しており、スマート・1分・10分・30分のモニタリング周期を選ぶことができます。モニタリング周期が短いほどバッテリー消費量が増えますが、私は1分を選んでいます。また、心拍数がアラート値を超えたり、下回った際に通知することもできます。
血中酸素モニタリング

血中酸素レベルも任意のタイミングで測定可能です。終日トラッキングも可能で、私はこのモードで使っています。非睡眠時に血中酸素レベルが設定値を下回った場合に通知する血中酸素レベルアラートにも対応しています。
睡眠モニタリング

睡眠モニタリングのオプションとして、心拍数をモニタリングしてレム睡眠をトラッキングしたり、睡眠時の呼吸数をモニタリングすることができます。
ストレスモニタリング

ストレスモニタリングも任意のタイミングで測定可能です。終日トラッキングも可能で、私はこのモードで使っています。ストレスレベルの推移が見れるのですが、私の場合はあまり変化が無いので面白味はありませんね。
月経周期リマインド
月経周期リマインドはアプリで情報を入力して使用します。
深呼吸トレーニング

深呼吸トレーニングは本体から操作します。ディスプレイに指示された通りに深呼吸するようですが、私は全く使っていません。
ヘルスケアトラッキング機能の比較
「Xiaomi Smart Band 9 pro」「Xiaomi Smart Band 9 Active」「Xiaomi Smart Band 9」、ならびに次世代機の無印版である「Xiaomi Smart Band 10」に搭載されているヘルスケアトラッキング機能を比較します。
| 機能 | SB9A | SB9 | SB9pro | SB10 |
| 日々の活動記録 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 心拍数測定 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 心拍数連続モニタリング | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 血中酸素レベル測定 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 血中酸素終日トラッキング | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 睡眠モニタリング | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| ストレスモニタリング | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| ストレス終日トラッキング | × | 〇 | 〇 | 〇 |
| 月経周期 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 深呼吸 | × | 〇 | 〇 | 〇 |
ヘルスケアトラッキング機能はメイン機能のひとつなので、グレードに関わらず搭載されている項目に大きな違いはありませんね。最廉価モデルの「Xiaomi Smart Band 9 Active」だけがストレス終日トラッキング・深呼吸トレーニング機能がありませんので、この機能を重要視する人は注意して下さい。
運動トラッキング機能
運動トラッキング機能は、屋内・屋外問わず150種類以上のトレーニングがサポートされています。5ATMの防水性能も備えているので、水泳等のトレーニングも使用可能です。
また、Xiaomi Smart Bandシリーズの中で唯一GNSS(全球測位衛星システム)をサポートしており、Active版や無印版との差別化を図っています。サポートしているGNSSは以下の通りです。
- GPS(アメリカ)
- GLONASS(ロシア)
- Beidou(中国)
- Galileo(EU)
- QZSS(の本)
これにより、スマホを持ち歩くことなく屋外トレーニングをトラッキングできます。
便利機能
ここでは日常に使える便利な機能を抜粋して紹介したいと思います。
アプリ・着信通知
ペアリングしているスマホの着信の通知を受けたり、アプリの通知を受信することができます。スマホをバッグに入れて持ち歩いている人には非常に便利な機能ですね。通知はアプリ毎にカスタマイズ可能なので、受信するアプリを任意で選ぶことができます。

スマホを探す

スマホをどこかに置き忘れた場合など、Xiaomi Smart Band 9 Proを操作してスマホを鳴らすことができます。スマホの設定がサイレント(着信音・バイブが共に無効)でも音がなりますので非常に便利です。
Xiaomi Smart Band 9 Proはその逆、つまりスマホからXiaomi Smart Band 9 Pro本体を探す機能も搭載しています。ただし、スピーカー非搭載なのでバイブで知らせるようになっています。
カメラシャッター

Xiaomi Smart Band 9 Proからペアリングしているスマホカメラのシャッターを切ることができます。上の画像で「OFF」と表示されていますが、これはディスプレイの白丸を押した瞬間にシャッターを切る設定となっています。この他、3秒後にシャッターを切る「3秒」モード、5秒後にシャッターを切る「5秒」モードも搭載しています。
ストップウォッチ

ストップウォッチも搭載。ラップ計測も可能で、最大99個のラップを計測できます。バックグラウンド動作には非対応です。無印版の Xiaomi Smart Band 9はバックグラウンド動作に対応しており、上位機種である Xiaomi Smart Band 9 Proが非対応なのは残念ですね。
タイマー

タイマー機能はプリセットされた時間を選ぶことで設定できる他、任意の時間を設定することも可能です(時間・分・秒をそれぞれ設定可能)。ただしバックグラウンド動作には対応しておりません。

ただし、ウィジェットからタイマーを使うとバックグラウンド動作が可能です。ウィジェットは以下の5パターンから選択できるのですが、サイズ中のボタンでタイマーを割り当てることができます。

アラーム

アラーム機能は時刻だけでなく、機能する曜日など細かい設定が可能です。設定した時刻になると振動で知らせてくれるのですが、これが意外に便利。「周りの人には分からない」という点が大きなメリットであり、目覚ましだけでなく、使える場面は多いと思います。
音楽コントロール

Xiaomi Smart Band 9 Proからペアリングしているスマホで起動中の音楽・動画のコントロールが可能です。ワークアウト中にも使用できますので、音楽を聴きながら運動する人にとって良い機能だと思います。
電子コンパス

電子コンパスに対応しています。
クイックジェスチャー

Xiaomi Smart Band 9 Proはクイックジェスチャーに対応しており、「手首を回す」「手首を振る」という動作にそれぞれ操作を1つ設定できます。設定できる操作は以下の通りです。
- 通話/通知を無視
- 通話を拒否
- 写真を撮る
- 天気アプリを開く
- なし
個人的には「写真を撮る」は便利かなと思いますが、それ以外は微妙ですね。通知や通話系は思いもよらない動作になってしまわないか怖いですし。
便利機能の比較
「Xiaomi Smart Band 9 pro」「Xiaomi Smart Band 9 Active」「Xiaomi Smart Band 9」、ならびに次世代機の無印版である「Xiaomi Smart Band 10」に搭載されている主な便利機能を比較します。
| 機能 | SB9A | SB9 | SB9pro | SB10 |
| 音楽コントロール | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| アラーム | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| タイマー | 〇※ | 〇※ | 〇※ | 〇※ |
| ストップウォッチ | 〇※ | 〇 | 〇※ | 〇 |
| フラッシュライト | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 天気 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| スマホを探す | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 端末を探す | × | 〇 | 〇 | 〇 |
| 世界時計 | × | 〇 | 〇 | 〇 |
| カメラシャッター | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
※バックグラウンド動作不可
文字盤
Xiaomi Smart Band 9 Pro には200以上の文字盤が用意されており、好きな文字盤を使用することができます。文字盤はアプリMi Fitnessから本体メモリーにインストールするのですが、インストール可能な文字盤数は「公式プリインストール文字盤10個+任意の文字盤20個」となります。本体メモリにインストールした文字盤はいつでも変更が可能。任意の文字盤を20個インストールした状態から新たな文字盤をインストールしたい場合は、任意の文字盤のどれかを本体メモリーから削除する必要があります。これらはMi Fitnessから簡単に行えます。
それでは文字盤を一挙にご紹介します。
バッテリー持続性能
公式HPに記載されているバッテリー持続性能は以下の通りです。
- 通常使用時 21日間
- AODモード(常時点灯) 10日間
- ヘビーユースモード 8日間
私は以下の設定で使っているのですが、そのときのバッテリー持続性能は次ようになりました。
AODモード(常時点灯)でも一週間は余裕で持ちますね。このくらい持てば旅行や出張などにも対応できますし、出先で充電の心配がいらないのは有難いです。
無印版との比較。スペックに表れない快適さとは?
ここで「Xiaomi Smart Band 9 Pro」と無印版「Xiaomi Smart Band 10」のスペックを比較してみます。
本来であれば、同世代機種の無印版「Xiaomi Smart Band 9」の方が比較対象としては適切だと思いますが、この記事を書いている時点で「Xiaomi Smart Band 10」が発売されていますので、それぞれの最新機種同士で比較してみます。
| モデル | SB9 Pro | SB10 |
| 発売年 | 2024年 | 2025年 |
| 画面サイズ | 1.74インチ | 1.72インチ |
| 解像度 | 336×480 | 212×520 |
| 画素密度 | 337ppi | 326ppi |
| 最大輝度 | 1,200nits | 1,500nits |
| 本体サイズ | [長さ]43.27mm [幅]32.49mm [厚み]10.8mm | [長さ]46.57mm [幅]22.54mm [厚み]10.95mm |
| 重量 | 24.5g (ストラップを除く) | 15.95g (ストラップを除く) |
| GPS | 〇 | × |
| Xiaomi Smart Hub | × | 〇 |
| 価格 | 9,280円 | 6,280円 |

大きな違いとしては外観・デザインです。「Xiaomi Smart Band 10」は縦長のスリムデザインですが、「Xiaomi Smart Band 9 Pro」は幅広の縦型となっています。重量は実測値で「Xiaomi Smart Band 10」が27g、「Xiaomi Smart Band 9 Pro」が40gであり、その差は13gです。
ディスプレイに関しては共にAMOLED(アモレッド)を採用しており高精細。ディスプレイの縦横比が違うので解像度で比較すると分かり難いですが、画素密度で比べると大差ないことが分かります。最大輝度は後発の「Xiaomi Smart Band 10」の方が若干高いですが、差を体感できるかと言えば微妙ですね。晴れた日の屋外ではどちらも見易いですし。
その他の違いは、「GPSの有無」「Xiaomi Smart Hubをサポートしているかどうか」ですね。Xiaomi Smart Hubとは Xiaomiスマートホームデバイスを制御できる機能のことであり、端末がXiaomi HyperOS 2に対応している必要があります。「Xiaomi Smart Band 9 Pro」は使うことが出来ませが、Xiaomi製のスマートホーム製品を多数使っている人でなければ特にデメリットにはならないでしょう。GPSに関しては、必要な人ならそもそもGPS非対応の「Xiaomi Smart Band 10」は購入対象になり得ませんので、比較しても意味はないでしょうね。
価格に関しては、無印版の「Xiaomi Smart Band 10」が800円値上げとなり、「Xiaomi Smart Band 9 Pro」との差額が3,000円に縮まりました。
こられはスペック表から分かる情報でしたが、以下の項では実際に使ってみなくては分からない比較を主観的にまとめてみます。個人的には、スペックに表れない快適さが「Xiaomi Smart Band 9 Pro」には多くあると感じています。
「Xiaomi Smart Band 9 Pro」の快適なポイント
1.画面の見やすさ
最初「Xiaomi Smart Band 9 Pro」を使ってみて感じたことは「文字サイズが大きくて見やすい」でした。無印版のディスプレイサイズと大差ないのですが、横幅が広いため文字サイズや配列の自由度が高く、視認性が非常に良いんですよね。これは文字盤にも同じことが言え、無印版に比べて見やすいデザインが多いです。

このように、カレンダーも見易く配置されています。このような表示は無印版にはできませんので、「Xiaomi Smart Band 9 Pro」の優位性のひとつだと思います。
2.処理速度が早い
ワークアウトを終える時、ディスプレイに表示されたボタンを長押しするのですが、この時にかかる時間が無印版と比べて非常に速いです。この速度は「Active版<無印版<Pro版」の順に速くなっており、体感できるレベルで差があります。ワークアウト終了時はそれなりに疲れていますので、ボタン長押しの時間が短いのはありがたいです。恐らく、使われているSoCが違うんでしょうね。
3.適度な重量感
「Xiaomi Smart Band 9 Pro」(=40g)を腕に着けたとき、適度な重量感を感じます。一方、無印版の「Xiaomi Smart Band 10」(=27g)は腕に着けていることを忘れるくらい軽いです。そう聞くと「Xiaomi Smart Band 10 の方が楽でいいんじゃない?」と思われるかもしれませんが、意外とデメリットもあるんですよね。
例えば、寒さの厳しい冬の外出ではコート等の上着を羽織ると思いますが、その時、腕に着けた「Xiaomi Smart Band 10」は上着に隠れてしまいます。そうすると視認できないため、腕に着いているか外れているかが分からないんですよね。
具体的に言うと、私はこのような体験をして焦ったことがあります。
- 外出の際、いつものように「Xiaomi Smart Band 9」を腕に付けていた
- 外出先で時間を確認しようと上着の袖を捲くったら、「Xiaomi Smart Band 9」が腕に無かった
- 「どこかに落とした」と思い、探しに行ったが見当たらなかった
- 諦めかけたとき、上着の袖の中に外れた「Xiaomi Smart Band 9」があった
「腕に付けていることを忘れるくらい軽い」ことは当然メリットなのですが、意図せず外れたときの違和感を感じにくいというデメリットにもなりうるんですよね。実際に無印版を長期間使っている人なら分かると思いますが、「腕に付けていたのに、朝起きたら外れていた」という経験はあるはずです。無印版は小型軽量であると同時に、着けやすく外れやすい構造のバンドですから。よって、適度な重量感を感じることはデメリットに見えて、意外にメリットでもあるんですよね。見なくても腕に着いているかどうかが分かりますから。
4.安っぽさを感じない
これも無印版に比べて大きな優位性のひとつですね。やっぱりサイズが大きい分、安っぽさを感じさせません。私の場合、普段使いは「Xiaomi Smart Band 9」、お出かけは「Xiaomi Watch S3」と使い分けていましたが、微妙なお出かけ(人と会うが、そこまで気をつかう必要がない場合)のときにどうするか迷っていたんですよね。こんなとき、「Xiaomi Smart Band 9 Pro」なら付け替える必要がないので非常に楽になりました。
いまいちポイント
個人的に感じた「Xiaomi Smart Band 9 Pro」のいまいちポイントは2つあります。
秒数表示がある文字盤がまだまだ少ない
「Xiaomi Smart Band 9 Pro」は無印版の「Xiaomi Smart Band 9」や「Xiaomi Smart Band 10」に比べて秒数表示のある文字盤が多いですが、全体の割合からすればまだまだ少ないです。幅広なのでデザイン自由度は高めなのですが、上手く生かし切れていないイメージなんですよね。もっと洗練された、実用性の高い文字盤を数多く用意して欲しいと思います。
本体を起動させる手段が「充電ケーブルを接続したとき」のみ
これはXiaomi Smart Bandシリーズ共通の不満点です。
Xiaomi Smart Bandシリーズは物理ボタンがないため、本体を起動させる唯一の手段は「充電ケーブルの接続」だけです。万が一、保護機能(温度保護など)が動作して端末の電源が落ちた場合、当然、復帰させる手段は充電ケーブルの接続しかないことになります。
Xiaomi Smart Bandシリーズは電池持ちが非常に良いため、一週間くらいの旅行や出張ならわざわざ充電ケーブルを持っていかないケースは多いと思います。それがXiaomi Smart Bandシリーズのメリットでもありますから。しかし、本体の電源がオフになってしまった場合に復帰する手段が充電ケーブルのみであるため、結局、充電ケーブルを持っていなければならないという矛盾が生じているんですよね。
本体裏に小さなリセットボタンを付ける等、充電ケーブルを接続しなくても起動させる方法を追加して欲しいと思います。
まとめ
今回はXiaomi製スマートバンド「Xiaomi Smart Band 9 Pro」を徹底レビューしました。「Xiaomi Smart Band 9 Pro」は無印版と比べてスペックが大きく上回っているわけではありませんが、スペックに表れない快適さが多くある端末です。実際に使ってみた感想としては、無印版との価格差(3,000円~3,800円)は納得です。
その一方、表面的なスペックは無印版と大差ないのが勿体ないと感じます。何だかんだ言って9,280円という価格は購入する立場から言えば失敗したくない価格ですし、着けてみなくては良さが分からないのは不安になりますからね。
とは言え、一般的な相場から言えば安い部類になりますし、機能的に不満なところはほとんどありません。無印版に比べても快適ですし、優れた端末なのは間違いありません。
【Xiaomi Smart Band 9 Proの良い点】
- 見やすい1.74インチのAMOLEDディスプレイ
- 60Hzのリフレッシュレートでヌルヌル動作
- 視認性の良い形状と適度な重量感
- Xiaomi Smart Bandシリーズで最も早い処理速度
- AOD(常時点灯)でも一週間は余裕で持つバッテリー性能
- 必要十分なヘルスケア&運動トラッキング機能
- アプリ・着信通知機能をはじめとする便利機能
- 安ぽっさを感じさせないデザイン
【Xiaomi Smart Band 9 Proのイマイチな点】
- 文字盤に秒数表示があるものがまだまだ少ない
- 本体を起動させる手段が「充電ケーブルを接続したとき」のみ















































































