2022年12月のトレード収支
- スキャルピング + 7pips
(2022年トータル +799 pips)
2022年12月は242回トレードして114勝138敗、+7pipsでした。
そこそこトレード回数があった割には大した利益になりませんでした。12月のポイントとしては、日銀による10年物国債の利回り許容変動幅変更(±0.25%→±0.5%)でしたね。これを「事実上の利上げ」と市場は受け取り、ドル円相場は一時131.7まで下落しました。
マスコミもこれを「利上げ」と報道していますが、これは歪んだイールドカーブを修正するためのオペレーションですので「利上げ」ではないんですよね。
現在、10年物国債金利が9年物国債を下回るという異常状態になっており、この原因は10年物国債を買い過ぎたからです。今回のオペレーションはこの状態を是正し、その上で全体のイールドカーブを下げる狙いがあります。当然、国債買取金額の増加となりますので、これは「金融緩和」なんですよね。
ただ、市場が間違っていようがどうであろうが、市場の動きに追随するのが短期トレーダーの鉄則です。私もショートで参戦しましたが、クリスマス休暇前ということもあり、値動きにマイルドさが全くなく、スキャルピングは正直やりにくかったです。
12月の詳細な成績は以下の通りです。
- 114勝138敗、勝率45.2%
- +7pips
- ペイオフレシオ 1.270
- 運用資金に対する最大損失の割合 1%以下
バルサラの破産確率・・・100%
※下記リンク記事にバルサラの破産確率の説明、および破産確率表を記載してあります。ちにみにバルサラの破産確率が1%を超えると危険だと言われています。
2022年の年間トレード収支
2022年の年間トレード収支は以下のようになりました。
- 2032勝2195敗、勝率48.1%
- +799pips
- ペイオフレシオ 1.428
- 運用資金に対する最大損失の割合 1%以下
バルサラの破産確率・・・0%
2022年のドル円相場は大荒れでした。スキャルピングをやっている者としては絶好の相場だったわけで、結果的に年間最多pips、年間最多収益となりました。
ただ、諸手を挙げて喜んでいられる状況でもなさそうです。と言うのも、2022年のペイオフレシオが事実上、過去最悪の数値だったからです。
年 | 勝率 | ペイオフレシオ | トレード数 | 勝 | 負 | 獲得pips |
2015 | .518 | 1.592 | 608 | 315 | 293 | 255 |
2016 | .493 | 1.824 | 1327 | 654 | 673 | 608 |
2017 | .428 | 1.752 | 566 | 242 | 324 | 102 |
2018 | .407 | 1.375 | 81 | 33 | 48 | -2 |
2019 | .472 | 3.665 | 53 | 25 | 28 | 36 |
2020 | .453 | 1.822 | 859 | 389 | 470 | 209 |
2021 | .452 | 1.691 | 609 | 275 | 334 | 74 |
2022 | .481 | 1.428 | 4232 | 2032 | 2195 | 799 |
ペイオフレシオとは、勝ちトレードの平均利益額と負けトレードの平均損失額の比率のことで、この数値が大きいほど「安定感が高い」という評価になります。
私の場合は年間のペイオフレシオが1.6~1.7ぐらいになることが多いのですが、2022年は1.428に悪化してしまいました。商売で言えば薄利多売傾向になったと言え、安定感が無くなってきているんですよね。その一方、勝率はこれまで通り50%くらいをキープしています。
つまり、ペイオフレシオが悪化した理由は、
- 平均利益額が下がった
- 平均損失額が上がった
- 平均利益額が下がり、平均損失額が上がった
のいずれかになります。詳しい数値は省略しますが、結論としては「平均利益額が下がり、平均損失額が上がった」が理由でした。
では、なぜ平均利益額が下がり、平均損失額が上がったのか?
この原因は「FX業者による瞬間的なスプレッド拡大時間が広がったこと」で間違いないでしょう。スプレッドが広がってしまうと、平均利益額を押し下げて平均損失額を押し上げてしまう効果がありますからね。今年の収支報告記事でも何度か書きましたが、2022年は本当にスキャルピングがやりにくかったです。何年かぶりに、真剣にFX業者を乗り換えることを検討したくらいですし。
FX歴が長い人なら分かると思いますが、スプレッドが瞬間的に広がる処置は年々ひどくなってきています。これは、スキャルピングが一般的に認知されてきたことも無関係ではないでしょう。やっぱりスキャルパーはFX業者にとって邪魔な存在ですから。
そしてこれを悲観的に思えてしまうのは、今後もこのトレンドが続くであろうことなんです。このような「システム改悪」はさらに悪化することはあっても、改善することはありませんし。
当面は「薄利多売を受け入れつつトレード数を増やしてフォロー」で何とかなりそう(と言うか、何とかする!)ですが、遅かれ早かれ「ポジション保有時間を長くし、平均利益額を伸ばす」等の手法見直しに迫られそうです。
2022年は私にとって年間最多pips、年間最多収益となりましたが、今後の課題が明確になった年になったとも言えますね。
2023年1月の展望
2023年のドル円相場のメインテーマはアメリカの金融政策となることに間違いありません。そして、日銀総裁人事がどうなるかもポイントなるでしょう。日本の金融政策に変化があるかもしれませんし。
コアコアCPIがついに2%を超えた日本ですが、依然として埋まらないGDPギャップがある以上、金融引き締めを行うことは愚行です。幸い、現在の日銀は金融緩和を続けるスタンスですが、今後はどうなるか分かりません。これまでも間違った金融政策をやってしまった過去がありますし、何より緊縮派の岸田さんが総理大臣ですから。
企業に賃上げを要求しながら、防衛費の捻出に法人税を上げようとていたり、投資を促しながら金融所得課税アップを目論んだりと、やっていることがチグハグ過ぎです。まぁ、たかが防衛費1兆円の捻出のために増税しようとする内閣ですし、この状態が続くなら日本経済が回復することはないでしょう。
今後も給料が上がる可能性は極めて低いと思いますし、間違って利上げなんてしようものなら確実に雇用が悪くなります。そうなる前に政局になりそうですが、どうなることやら・・・
最後に、2023年の目標を書いておこうと思います。2023年はFXの手法や取り組み方など、深いレベルで踏み込んだ記事を書いていこうと考えています。2022年はドル円相場が大きく動いたこともあり、ネット記事でFXが取り上げられることが多く、同時に「FXは勝てない」「FXはムリゲー」というコメントをよく目にしました。
そういった声に反論する記事を書くつもりもありませんし、ましてや「この記事を読めば勝てるようになる!」と主張したい記事を書きたい気持ちなど全くありません。ただ、勝っているFXトレーダーがどのようなことをやり、どのような考えを持って相場に挑んでいるかを知ってもらうことは、何かしらのヒントになると思うんですよね。
例えば、これだけ情報が得られやすい社会なのに、他人の手法をパクっても勝てない人は沢山います。いや、もっと言えば他人の手法をパクって勝てるようになる方が珍しいと言えるでしょう。
これ、なぜだか分かります?
本当に勝っているFXトレーダーであり、かつ発信者の立場であれば、その理由は簡単に分かるんですよ。そのような実情を知ってもらえば、現在勝てないFXトレーダーが今後やるべきことなどが明確になり、確実にステップアップできると思っています。
そのような有益な記事を多く書いていこうと思いますので、2023年も宜しくお願いいたします。